ITツール導入を検討している方の中には
「IT導入補助金2020って何だろう……」
と悩む方もいるのではないでしょうか。
IT導入補助金2020とは、中小企業や個人事業主向けに提供されている補助金です。
企業は最大450万円の補助金によって、ITツールを導入することが可能です。
ITツールの導入によって、業務の自動化や効率化、売上アップなどが実現しやすくなります。
今回は、IT導入補助金2020について、
- IT導入補助金2020とは
- 導入するメリット
- 採択事例
- 募集要項やスケジュール
の観点から解説します。
今回の記事を参考に、IT導入補助金2020の活用を考えてみてください。
目次
IT導入補助金2020とは?概要と対象ソフト・業界
最初にIT導入補助金2020について、
- 概要
- 対象ツール
- 種類
- 活用できる業界の例
を解説します。
IT導入補助金とは、企業がITツール導入に活用できる補助金
IT導入補助金2020とは、企業がITツールを導入するときに活用できる補助金です。
対象は中小企業や自営業者です。
企業規模や従業員数などに、特に指定・制限はありません。
公式サイトのデータによると、半数以上が20人未満の企業です。
補助額は最大450万円と多く、自社事業に必要なITツールを購入できます。
対象ツールの例
IT導入補助金2020で購入できるITツールは、例えば以下のようなものです。
- 業務固有プロセス(支援系)
- 顧客対応・販売支援
- 総務・人事・給与労務管理
主に、日々の業務を効率化するツールが中心。
部署や業務ごとに使用するものは異なります。
具体的には、以下のようなツールです。
- 営業部:MAツール
- カスタマーサクセス:CRM(顧客管理)システム
- 経理部:経費精算システム
例えばサービス名でいうと、案件や顧客の情報を一元管理できる「kintone」など。
主に「業務を効率化・自動化してくれるもの」「タブレットなど業務に必要なツール」を導入する企業が多いです。
IT導入補助金2020の種類:「A、B類型」と「特別枠(C類型)」
IT導入補助金2020は、以下の2種類を提供しています。
【A、B類型】
- 通常のIT導入補助金
- 購入費用の2分の1、最大450万円を補助
- 業種や形態は問わず
【特別枠(C類型)】
- 新型コロナの影響を受けた企業に対して提される2020年の特別枠
- 例えばテレワークの導入に必要なITツールの購入など
- 補助額が通常2分の1のところ、C類型では4分の3に拡充
大きな違いは「補助額の割合」。
特別枠の方が、金額は大きくなります。
また特別枠では、以下のようなものも対象です。
- PCやタブレットなどハードウェアのレンタル費用
- 公募前に購入したITツール
審査など条件はありますが、特別枠の方が支援範囲は広くなるでしょう。
IT導入補助金2020を活用できる業界の例
IT導入補助金2020は、例えば以下のような業界で導入されています。
業界例 |
導入割合 |
建設業 | 25.2% |
製造業 | 16.9% |
卸売業・小売業 | 14.3% |
医療・福祉 | 14.3% |
学術研究・専門・技術サービス業 | 9.4% |
サービス業 | 4.6% |
不動産業 | 4.6% |
宿泊業・飲食サービス業 | 2.8% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 2.4% |
【出典】IT導入補助金2020「データで見るIT導入補助金」
これまでITツールの導入機会が少なかった業界が中心です。
IT導入補助金2020の特徴3つ
続いては、IT導入補助金2020の特徴として、
- 補助額が最大450万円
- 対応業界や組織の幅広さ
- 申請や手続きのサポート
の3つを見ていきましょう。
特徴1.ITツール導入の費用を最大で450万円補助できる
先ほどIT導入補助金2020は、最大450万円を補助してくれるとお伝えしました。
金額が大きいぶん、これまでITツールの活用が難しかった企業の導入ハードルを下げることが可能です。
またITツールはクラウドを活用するサービスの場合、それほど大きな費用はかかりません。
数万円など低価格で契約できるサービスが多いため、自己負担額を最小限におさえることができます。
補助金を活用することで、低予算で業務効率化に取り組むことが可能です。
特徴2.数多くの業界・組織に対応している
IT導入補助金2020は、さまざまな業界や組織に対応しています。
実際に先ほど紹介した活用業界の例でも、建設業や製造業など専門的な業界から、宿泊施設や飲食業などサービス業まで、幅広く活用していました。
このようにIT導入補助金2020は、業界や企業の規模など問いません。
導入のハードルが低く、中小企業でも活用しやすいです。
特徴3.申請や手続きをサポートしてくれる
IT導入補助金2020は、申請や手続きをサポートしてもらうことができます。
サポートしてくれるのは「IT導入支援事業者」。
専門のサポートがあるため、初めて導入する企業でも安心です。
IT導入補助金2020における2019年からの変更点
ここまでIT導入補助金2020の特徴をお伝えしましたが、実はIT導入補助金2020は2019年からいくつか変更点があります。
例えば、以下のようなポイントです。
【補助額の下限】
A類型における補助額の下限が、40万円から30万円に変更となりました。
補助率は変わりません。
つまり、導入費用が最低80万円から60万円になったということ。
そのぶん、低額のITツールでも導入しやすくなっています。
ただしB類型の下限は150万円となるため、ご注意ください。
【募集時期】
これまで年度ごとに募集されていましたが、2020年から通年での募集となりました。
変更によって、時期を気にすることなく応募できます。
ただし、締め切り日が複数あります。
自社が応募したい時期にあわせて、確認しておきましょう。
【出典】令和元年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金事務局「令和元年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金交付規程」
企業がIT導入補助金でITツールを導入するメリット
続いては、中小企業がIT導入補助金2020を活用するメリットとして、
- ルーティンワークを自動化できる
- 情報共有がスムーズになる
- 売上アップにつながる
の3つを解説します。
メリット1.ルーティンワークを自動化できる
ITツールの導入によって、ルーティンワークを自動化し、業務を効率化することができます。
ITツールによってこれまで手動で進めてきた業務を、デジタル技術によって自動化することが可能です。
例えば、手書きで記入していた売上をITシステムで自動計算できるようにしたとしましょう。
毎日の計算時間が必要なくなるため、およそ数十分〜数時間は業務時間を短縮できます。
業務の効率化に成功するうえに、働き方改革などにも取り組むことが可能です。
メリット2.社員同士の情報共有がスムーズになる
ITツールの導入によって、社員同士の情報共有がスムーズになります。
特に、クラウド上のシステムを活用することで、より効率的に業務を進めることが可能です。
例えば、CRM(顧客管理)システム。
クラウド上のCRMシステムの場合、データを上書きするたびに自動更新されます。
テレワーク中など社員が離れた場所で働いていても、情報共有に手間がかかりません。
顧客とやり取りした後、すぐに情報を書き込み、社員やチームに共有することも可能です。
伝達スピードアップによって業務を効率化できるのはもちろん、情報の伝え漏れなども防げるでしょう。
メリット3.顧客へのアプローチに活用し、売上アップにつながる
顧客へのアプローチに活用できるITツールを導入することで、売上が伸びることもあります。
例えば、MAツールを導入したとします。
MAツールとはクラウド上でリードを獲得した顧客の情報を管理し、セールスにつなげるものです。
顧客管理をスムーズにしたうえでメール配信などアプローチにも活用できるため、セールスなど次のステップに進みやすくなります。
ITツールで効率的な営業活動が実現し、売上や利益の獲得につながるはずです。
IT導入補助金2020を採択した事例
続いては、IT導入補助金2020を採択した事例として、
- 協和テクノロジィズ株式会社
- 横浜鶴見中央眼科
- 北海道はまなす食品株式会社
の3つを紹介します。
事例1.協和テクノロジィズ株式会社【情報通信業】
協和テクノロジィズ株式会社は、通信ネットワークの設計や構築をサポートする企業です。
情報通信業ということもあり、もともと受発注システムなどを活用していました。
しかし、大量のデータ入力によって、業務時間は長くなりがち。
さらにデータ入力業務は特定の社員しか担当できない「属人化」が発生しており、効率的とはいえない状況でした。
そこでIT導入補助金2020を活用して、「RPAツール」を導入します。
RPAツールとは、プログラミングの知識がなくても、自動化システムを作成できるもの。
RPAによって効率化の仕組みを作り、毎月の残業を25時間ほど減らすことに成功しました。
そのぶんコア業務に集中できるようになり、生産性アップも実現しています。
【出典】IT導入補助金2020「協和テクノロジィズ株式会社」
事例2.横浜鶴見中央眼科【医療】
IT導入補助金2020は、医療や福祉の現場でも活用されています。
横浜鶴見中央眼科は、紙カルテの保管に悩んでいました。
5年の保管期限を過ぎたカルテは破棄されるものの、5年以上の時間が経過した後の診察に「情報を参照したい」と感じることが多かったのです。
そこでIT導入補助金2020を活用し、クラウド型電子カルテシステム「CLIPLA Eye」を導入。
その結果、
- カルテ管理の省スペース化
- 診察スピードアップ
の2点に成功しています。
【出典】IT導入補助金2020「横浜鶴見中央眼科」
事例3.北海道はまなす食品株式会社【食品】
北海道はまなす食品株式会社は、切り干し大根やドライフルーツなどを製造・販売する企業です。
もともと受発注や在庫をExcelで管理していましたが、転記ミスなどが多発していたとのこと。
また修正などに時間がかかり、効率的な業務とはいえない状態でした。
そこでIT導入補助金2020によって、「Win Actor」を導入します。
複数にちらばっていた売上管理を統一し、自動入力化に取り組みました。
その結果、売上管理にかかっていた時間を1日あたり15分ほど削減することに成功します。
現在もさらなる効率化に向けて試行錯誤しているそうです。
【出典】IT導入補助金2020「北海道はまなす食品株式会社」
サムシングファン「DOOONUT」はIT導入補助金2020の導入対象
ここまで複数の事例や導入できるツールを紹介しましたが、サムシングファンが提供する「DOOONUT(ドーナツ)」もIT導入補助金2020の対象となっています。
「DOOONUT」とは、サムシングファンで制作した動画の効果を測定できるツールのことです。
クリックやアクセスの分析はもちろん、動画ポータルサイトの構築、ABテストなどにも対応しています。
IT導入補助金2020を活用して「DOOONUT」を導入すると、導入費用のうち4分の3を補助してもらうことが可能です。
対象は、以下2つのプラン。
- DOOONUTライセンスプラン
- DOOONUT活用コンサル付きプラン
詳しくは「DOOONUT」をご一読ください。
※DOOOUNTの具体的な使い勝手を知りたい方は、こちらの記事をチェック!
AdobeとDOOONUTを徹底比較!自社に合う動画マーケティングツールで集客につなげる
IT導入補助金2020の募集要項とスケジュール、流れ
最後に、IT導入補助金2020の募集要項やスケジュールを紹介します。
【募集要項】
- 中小企業、小規模事業者であること
- 交付申請時点で日本国において登録されている個人または法人、日本国内で事業を行なっていること
- 直近月において、申請者が営む事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金を上回っていること
- gBizIDプライムアカウントを取得していること など
【流れ】
- IT導入補助金2020の理解
- ITツールの選択
- 交付申請・決定
- 補助事業の実施
- 事業実績の報告
- 補助金の交付手続き
- 事業実施の効果報告
【スケジュール】
- A、B類型:2020年12月18日(金)17:00まで
- 特別枠(C類型):2020年12月18日(金)17:00まで
ただし、2020年から通年公募になったので、締め切り日以降も新たな締切日が設けられる可能態は高いです。
詳しくは「補助対象について」をご一読ください。
終わりに:IT導入補助金2020を活用して業務の効率化を目指そう
今回は、IT導入補助金2020について解説しました。
おさらいすると、IT導入補助金2020とは中小企業向けに提供される補助金のことです。
最大450万円を支援してもらい、ITツールの導入などに活用できます。
IT導入補助金2020を活用するメリットは、以下の3つです。
- ルーティンワークを自動化できる
- 情報共有がスムーズになる
- 売上アップにつながる
2020年から募集が通年に変更になったため、以前より応募しやすくなっています。
今回の記事を参考に、IT導入補助金2020の活用を検討してみてください。
またサムシングファンの「DOOONUT」もIT導入補助金2020の導入対象です。
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※DOOONUTの使い方を知りたい方はこちらの記事をチェック!
YouTubeとDOOONUTを徹底比較!動画マーケティングツールでさらなる集客を
